「これって、本当に“根”?」
初めて目にした方がそう感じるのも無理はありません。
根の姿がまるで彫刻のように美しく、空間を引き立てるインテリアグリーン――
それが、私たちがご紹介する新しい風蘭のかたち、「映え根(ばえね)」です。
◆根を包まず、見せて楽しむ。飾る喜びを届けたい。
風蘭(ふうらん)は、日本で古くから育てられてきた伝統的な蘭のひとつ。
なかでも「富貴蘭(ふうきらん)」は、江戸時代の愛好家たちにも親しまれた格式ある品種です。
弊社では、風蘭を育てる際、根を水苔(みずごけ)で巻いて管理しています。
この方法は、湿度を保ちながら植物を健やかに保つ伝統的な技術です。
そんなある時、ふとしたきっかけで、
「この根は、隠すにはあまりに美しいのでは?」と気づきました。
そこで水苔をあえて使わず、根の自然な姿を活かしてみたのです。
すると、むき出しの根が思いがけないほど美しく広がり、
植物というよりまるで“自然が生み出したアート作品”のように感じられました。
私たちは、その感動を込めてこのスタイルを、
「映える根」――つまり『映え根(ばえね)』と名付けました。
◆映え根は、由緒ある「日本の蘭」です
「映え根」は、単なるおしゃれな観葉植物ではありません。
その正体は、日本固有の伝統植物である風蘭(富貴蘭)なのです。
何百年もの間、大切に受け継がれてきたこの蘭に、
現代的な感性を吹き込んだのが「映え根」です。
従来のように根を包むのではなく、根そのものを魅せるという逆転の発想。
飾ってみると、根が光を受けて陰影をつくり出し、
お部屋の雰囲気をぐっと洗練されたものへと変えてくれます。
和室にも洋室にも調和し、空間を品よく演出する存在感。
まさに、伝統と美の融合を体現した一鉢です。
◆育てながら、美しい変化を楽しめる。
映え根の楽しみは、飾ることだけにとどまりません。
もうひとつの魅力は、根の成長そのものを観察できることです。
むき出しの根は、日々少しずつ姿を変えながら伸びていき、
その過程でさまざまな表情を見せてくれます。
水苔に覆われていない分、根の変化をダイレクトに感じることができるため、
植物の持つ力や命の動きをリアルに実感できます。
育てる楽しさと、飾る喜び。
その両方を味わえるのが「映え根」の醍醐味です。
◆暮らしに寄り添う、新しい風蘭のかたち。
「映え根」は、グリーンインテリアとしても非常に高い人気があります。
壁に掛けたり、棚の上に置いたりと、飾り方は自由自在。
どんな空間にも自然と溶け込みながらも、しっかりと個性を放ちます。
光と影のコントラストが、空間に立体感と静かな存在感を与えてくれます。
また、花が咲けば黄金の鳥を思わせるような黄色い花が咲くこともあり、
その瞬間はまさに自然がもたらす小さな奇跡です。